未練

要するに、ごみ山をあさるようなものだ。
何もないことは、わかっている。
もう何度も確かめた。
くどいほど。
それでもこの山を離れたくない。
だから、性懲りもなく同じガラクタをひっくり返す。
ふと気が付くと、この山はモノクロームだ。
死の山だ。
探しているものは、絶対にここにないという確信に達する。
全ては、未練だったと気が付く。
最初からわかっては、いたのだ。
最初から。