潜伏期間

潜伏期間という言葉が、新型インフルエンザとともによく耳にする言葉になった。
新型インフルの潜伏期間において、人は被害者でも加害者でもない。
当人を含めて誰にもわからないのだから、当然だ。
もし当人が新型インフルに耐性があり、さらに感染力を保持し続けるとしたら、生物化学兵器としては、「完璧」だ。
医学的、軍事的、社会的フィルターをフリーパスで通過し、敵を絶滅させつつ、当人は生き残ることができる。
勿論、彼を特定することはできないから、彼は有罪とする法的根拠はない。
防御手段があるとすれば、潜伏期の低密度のウイルスを検出する高感度で簡便な手法を開発することぐらいだろう。
それは口で言うほど容易なことではない。多分、不可能。

見えない敵と戦うという御馴染みのスリラーで、しかもドラキュラタイプだ。

このタイプでは、ドラキュラの仲間になれば、どうということはないとうのが、「オチ」ではある。