日米密約

世論が「理想主義的」にまとまり説得が不可能である場合、「密約」や「例外」はほとんど必然だと思う。
被爆国として「非核三原則」で世論がまとまっている状況で、核持込の容認など通るわけが無い。
そういう意味で、今回の密約に違和感はない。
現実的な選択で実務レベルで双方が合意したということだろう。

問題なのは、世論が理想主義的にまとまることの危険さだ。
核持込に限らず、「あるべき理想」の追求が「現実逃避」の「口実」になっていないかをチェックすることだ。
「理想」をかかげ、正々堂々と「玉砕」するのか、それとも「理想」を掲げ、それに至る現実的な工程を組織するのかでは雲泥の差がある。
密約の存在が悲しいとすれば、これがあくまでも隠蔽であり、核廃絶の現実的な工程への障害でもあるということにある。