さらに反省

もうひとつ思いついたことがある。
インスピレーションという現象である。
アハ体験と脳科学茂木健一郎さんが言っている現象でもいい。
この死後探索のエクササイズは、まさにあのアハ体験と酷似あるいは同じ現象さしていると思う。
違うとすれば、瞑想が最初に挿入されている点だけだ。
俳優や芸術家やアスリートが「神」が降りると表現する現象でもいい。
イチローがヒットを打つ時でもいい。
何かあり得ない、神聖な感じがする。
人智を超えた奇跡という感じだ。

一見、トンデモ本に見えるこの本は、さほど他の人達と違うことを行っているわけではない。
要するに、思い込みを抜け出して、目の前にあるものを「感じる」という心の柔軟性をいかにキープするかという「普通の心構え」が大事ということだ。
例えば、数学の問題を一生懸命考えているとする。
考えて考えてふと手を止める。
どうしても、解けない。
難しい。
あきらめかける。
運がよければ、突然、分かっているという予感に襲われる。
そして、一挙に正解への道筋が見える。
それぞれの人がそれぞれのレベルで、こうした学習をしているはずだ。
このとき、果たしてわれわれは、自分の頭で考えているといえるのだろうか。
自分の頭で、自動的に論理的に導き出せた訳ではないことは、明白だ。
あの、とても自分がそれを成し遂げた、思いついたと思えない体験こそこのエクササイズの目指す体験だと思う。
 儀式とか祈りについての考えを大幅に修正する必要がありそうだ。