バスに乗った

昨日、バスに乗った。
嬉しかった。

いつもは乗れずに、困っていた。
目的地に行こうと思っても、バスターミナルの何処から出発しているのか分からない。
人々は、みんな自分のことにしか関心がなく、駅員さえ聞いてもろくに教えてくれない。
世も末だ。
やっとの思いで、バスに乗っても、大抵間違えてしまっていて、方向がまるで逆だったりする。
慌てて、バスを降りてまたバスターミナルに引返そうとするのだが、いつまでたってもバスはやってこない。
やっときたと思ったら、バス停の場所が違うらしく、私の前を通り過ぎてしまう。
私は、ダッシュでバスを追いかけるが、一瞬の差で出発してしまう。
待ってもくれない。
なんというバス会社だろう!!

これが私のいつもの「乗れない」バスの話である。

それが、昨日は乗れたのだ。最後の方ではあったが、ちゃんと乗れた。
親切な人がいたのだ。
君は確かにヘルパーだ。
まるでチャーターしたようだった。
安心して、出発進行だ。
乗った途端にフルスピードで出発、猫バスを思わせる運転だ。
少し恐怖だが、多分これが普通だと納得した。
とにかく、バスに乗れた。
昨日は、それから安心して寝たと思う。
すでに寝ていたような気もする。