背理法

数学で背理法という証明法がある。
誰もが知っているものでは、素数が無限にあるということの証明法だろう。
もし、素数が有限だとするとその有限な素数を全てかけて、そのかけた数に1を足す。すると、この1を足した数は、この有限な素数のいずれでも割れないで、必ず1余る。つまり、この数も素数の要件を満たしているが、どの素数よりも大きい。これは、矛盾だ。よって、前提である素数が有限というのが間違っている。つまり。素数は無限にある。これこそが、われわれの証明したいことであったのだ。となるのだと思う。
正面から証明しようとしても難しい場合、この手を使う。
この時出発点になるのが、素数って多分無限にあるじゃないかなという根拠無き、証明なき確信である。数学の神様が与えてくれる贈り物のようなものだ。
背理法という方法論は、その出発点において、想像力を起点にしたトップダウンの方法だと思う。
想像力を鍛えるなら、背理法を研究するのがよさそうだ。