アンシャンレジームと大政奉還と政権交代

古い順に並べた。
与党内から「大政奉還」の言葉が出てくるようになった。
自民党をぶっ壊す」と叫んだ小泉の元気は、どこにもナイ。
今から思えば、小泉はアンシャンレジーム打破と言っていたのだから、「革命家」気取りでいられた。
今は単なる「親バカ」だ。
アンシャンレジームの後は、「大政奉還」というのは、要するに「いかに負けるか」を意識し始めている証拠である。
敗色濃い場合、次につながる「負け方」を模索するのは「現実的」だと思う。
現実的な政策を提案し、手堅い所をアピールする。
後々、責任を追求する口実になる。
公明以外の別の政治勢力と連立を模索する必要もある。
無党派層の取り込みで、元気のいい「知事」達との連携も必須だろう。
支持基盤が劣化し、賞味期限が切れているのだから、一からやり直すぐらいの気迫はいるだろう。

逆に、民主党としては、イケイケなのだが、大盤振る舞いで自分の首を絞めないように自戒することだろう。
オバマがパフォーマンスの割には、現実主義である点など見習うべきだ。
支持基盤に対してどれだけ切り込めるかが試される。

政権交代が、適度な競争や緊張を政治に導入できることは間違いない。この緊張が、既得権益に対して脅しとなり、ある程度の妥協を導き出せる。それが「チェンジ」の本質だ。
結果的にある程度の「公平性」が実現されるのだが、それが「改良主義」という「保守」でしかないともいえるし、「進歩」だともいえる。

政治にそれ以上のものを求めるのは、ユートピア思想でしかなく結局は最悪の恐怖政治に終わる。
理想主義者とは、財布が空っぽの、耳に優しい「優男」であることを理解しよう。
彼は、本当にお金が必要になると、もはや強盗以外に腕がない能無しでもある。