徴兵制度と民主主義

参政権と徴兵制との関係は、コインの表と裏の関係にある。
国家のために命をかけて戦う人間だけが、政治に参加する権利がある。逆に、政治に参加する以上は、兵役の義務に応じる必要があるのだ。
平和ボケしている日本人には、なんのこっちゃか分からないかもしれない。
しかし、フランス革命以降の世界では、これが常識となった。
この常識を前提に、兵役の拒否、代替義務、平和の追求を考える必要がある。
ところが、平和憲法日米安保という特異な歴史的空間で、戦後日本は義務無き「権利」として、「参政権」が与えられた。
最近、これは妙なことだと考えるようになった。
別に徴兵制を復活させようということではない。
参政権」には、それなりの「義務」があろうという当たり前のことを「主張」したいだけだ。
命をかけるほどの「国」を作らねばならない。
それが「義務」といえば、義務だろう。
こんな国にために、死にたくはないという「国」を作ってしまったのではないかという「疑問」がある。