エース前原vsジョーカー小沢

小沢という人は、やはり面白い。
この高速道路料金を巡るバトルで、一番政治的に「得」をしたのは誰かを考えてみよう。
国民の同情と関心を一身に集めたのは「一生懸命なのに小沢にイジめられてカワイソウナ」前原大臣その人である。
国民負担を増加させ、道路建設を強行しようとしていた前原に対して、なんという「追い風」だろう。
ちゃぶ台返しの時代遅れの政治家が、次代のリーダーの筆頭である前原に「嫉妬」しているという「物語」が流布される。
こうした「物語」の力を過小評価すべきではない。
民主にとって、「小沢ジョーカー」は、使い方さえ習得すれば、最高の政治ショーを演出できるカードであることは明白だ。
ジョーカーを最後は切るにしても、なるたけ温存することが政治戦略上、民主にとって大事ではないかと思う。