「決死隊」ついに投入!

一号炉で「決死隊」が投入される。
そう見える。
「水棺」にする予定だった一号炉では、ついに「水位」がどの程度であるかさえあやしくなってきた。
一号炉で、原子炉の圧力、温度共に、「水棺」にするために「注水量」を10トンに増やした後は、「水棺」以前より上昇している。
放射線量が100ミリシーベルトになってから情報がない。
はっきりしているのは、原子炉で時間経過とともに減少するはずの「崩壊熱」を冷却できていないということだろう。
局所的再臨界を推測するのが自然だろう。
さらに「水棺」をめざした「注水量」の増加により、格納容器の「亀裂」や「穴」が大きくなったのではないかと思われる。
全ては「推測」でしかない。
しかし、意味するものは重大だ。
「水棺」は振り出しに戻ったののではなく、「無理」ということだ。
しかし、このまま従来通りの「注水」を続けることも、「限界」に近付いている。
そこで今回の「決死隊」が編成された。
見たところ格納容器からの漏水は見つかっていない。
だから、見えないところから、水は漏水しているのは間違いない。
それを塞ぐしかない。
そのためには、原子炉建屋での作業が必要なのだ。
とんでもない「致死的環境下」での作業になる。
事態は、最終段階を迎えてしまった。
時間的には「ぎりぎり」だろう。
「幸運を祈る」
「生きて還ってきて欲しい」
今は、そう思うだけだ。