続アメリカと銃

心理学だか医学の用語に疾病利得という言葉がある。似たようなものでミュンヒハウゼン症候群(ほら吹き男爵から命名)というのもある。身内を病気にして目立ちたいという代理ミュンヒハウゼン症候群というのもある。
悲劇のヒロインになりたがると言えばいいだろう。悲劇のヒロインであることが注目と同情を集め、それがえも言われず快感であるということだ。誰もが手を差し伸べて、助けてあげたくなる。ほら吹き男爵なら可愛げがあるが、例えば、こんな感じ。
ヒラリー・クリントンから表彰されたこともあるフロリダ州の母親が児童虐待の容疑で逮捕された。難病と闘う8歳の少女と、けなげな母親として、しばしばメディアに登場していたが、実は、娘に毒物を飲ませたり、バクテリアを点滴のチューブに入れたりしていた。その少女、ジュリー・グレゴリーは、200回の入院、40回以上の手術を受けて、内臓の一部を摘出されていた。逮捕後、母親には判決が下り、出所後も女児に接近禁止令が下されており、現在も手紙のやり取りだけで、会っていない。女児はこの一連の出来事を書いた書籍を発表、ノンフィクションとは思えない衝撃的内容であった。ジュリーは現在、代理ミュンヒハウゼン症候群から子供たちを守るためのライター、スポークスパーソンとなっている。wikより」
銃乱射無差別殺人が起こると、アメリカは治安の悪さを強調する。アメリカは深く病んでいることになる。これにより、銃器メーカーが潤うのは間違いない。さらに、銃器を保有している人々も銃乱射無差別殺人の惨劇により利得を得ている。私は銃をもっているので、反撃できるという利得だ。マスコミも当然儲かる。これって、皆さん代理ミュンヒハウゼン症候群か疾病利得ではないか。あるいは詐病
最初この言葉や病気を知った時、これは病気ではないと思った。
むしろ、人間の基本的な心的な構造の一部であり、社会性でもいいし社交性を可能にする構造だ。
「ヘルプ ミー」なくして、社会は成立しない。
例えば、「金融」が成り立たない。お金のない人がお金のある人からお金を借りる。誰かお金を貸してくれ、助けてくれ、いいですよという事がなければ、金融は成り立たない。資金需要なくして、金融なしである。
ミュンヒハウゼン症候群や疾病利得と金融なり信頼なりはシームレスでつながっているということだ。
ただ、借金の仕方が少々異なるだけで、手に入れているものは同じ利得なのだ。
この借金の仕方が確かに問題ではあるのだ。