続アメリカと銃

脳の報酬系の役割は、もともとは、生物が生き残るために発達したものだろう。
飢餓状態では、報酬系は合理的に機能する。しかし、ある閾値を超えると、この報酬系は機能しない。むしろ逆に狂ってきて、絶滅への道を歩み始める。
もともと生物として人間は、飢餓状態を想定したスペックだと言っていいのだろう。あらかたの時間を人類は飢餓とともに過ごしてきたのだから当然だ。
フロイトが無意識を発見したのは、人が餓えなくなったせいではないかと思う。アメリカで精神分析を受ける患者は、お金持ちであるというのも当然だろう。ゲートウェイドラッグであるキャッシュを持ちすぎているからだ。
想定外の豊かさを前に、あたふたしているというのが産業革命以来の人類の現実だろう。
ブータンを羨ましく思うのは、私だけではないはずだ。

貧しさから脱出しようとあくせく働き、やっと抜け出せホッとしていたら、知らない間に不治の病を患っている。