続アメリカと銃

比例関係について補足する。
アメリカでの調査によると630万円の収入までは、「幸福感」は収入に比例する。それ以上に収入が増えても、幸福感は増大しないか無関係というものだ。
逆に言えば、630万以上の収入を求めることは、現金中毒予備軍であるということだろう。
収入を増やす仕事をするのではなく、別の活動に参加して、幸福感を増大させた方が報酬系の活性化には効率がいいはずだ。
甘味についても、ある閾値以上になると甘みを感じなくなる。いつまでも甘くて美味しいわけではない。
しかし、なぜか中毒患者はそうは思わない。
中毒者は、例えば飢餓状態を感じた人間が、飽食してもなお癒えない「飢餓感」に苛まれているようにも見える。
砂漠に行くと、喉が渇いていないのになぜか喉が渇く感じがした。絶えざる不安のようなものが抑えがたくなる。
脳科学的にいえば、扁桃体による感情の重み付けにより、刺激が強くないと報酬系が作動しにくくなっているのかもしれない。
砂漠にいるとなぜかプールで水浴びしたくなるのだ!

理屈では、報酬系と刺激の比例関係を適切に制限し、扁桃体の重み付けを修正すれば、中毒は防止できるはずだ。
 
希望はある。