浦島太郎の新解釈

浦島太郎の話で思いついたことがある。
浦島太郎は、海で死んでいるという前提で話をしている。
竜宮城で、浦島は、ふと故郷への郷愁に襲われる場面がある。
幽霊には珍しくないこの世への未練である。
普通なら乙姫様と末永く幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
で終わるはずの話である。
ところが、この世に未練を残す浦島は帰るという。
そこで玉手箱の登場だ。
この玉手箱は、乙姫の謎掛けのようなものだ。
浦島が郷愁を感じるような故郷は、実はもはやどこにもない。
あるとすれば、私のところよ、それに気が付いたら、迷わず早く戻ってらっしゃいということだ。
だから玉手箱を開けた後、爺さんになった浦島太郎は、間もなく息絶え、乙姫様のところに速攻で帰ったと思う。
「新解釈」では、と思うが、どうだろう?