GM破産

GMが破産申請するようだ。
ここで問題なのは、公的資金を何処まで注入すべきかということではない。
一私企業さえ潰せなくなってしまったアメリカという国家の弱体化、あるいは多国籍企業の肥大化でもない。
 むしろ、巨大な研究開発費を調達するための仕組みをどう構築するかにある。
 この要請に答えようとして、自動車産業は試行錯誤を繰り返している。
次世代の車の開発競争に勝ち残る。
負ければ、失業と借金が残る。
国が疲弊する。
勝てば、独占利潤を謳歌できる。
投資が回る。
トヨタが勝ち続けるという保障はどこにも無い。
仮に巨大な開発費を調達できたとしても、その開発の果実をどう分配するかという問題がある。
適切な開発競争というのも必要だ。
破綻した時に公的資金が投入される以上、我々国民は潜在的にはトヨタの株主である。
リスクを背負っている以上、雇用や法人税以上に配当されるべきだろう。
もし、リスクを背負いたくないなら、致命傷になる前に分割するか、さっさと潰してしまうに限る。
このロジックを使えば、公的資金を早めに投入することを正当化できる。
次世代自動車開発への公的資金投入をマニフェストに盛り込めば、国民が早めに判断できるのでなおよい。
そういう時期に来ていると思う。