18歳はガキか大人か?

18歳は、ガキか大人かといえば、当人も含めて普通ガキだと思うだろう。
一方、昔は15歳で元服というのだから、その辺が一人前の目安だったのだろう。
つまり、時代が下るにつれ、大人になることが難しくなっているということだ。
普通に考えれば、政治は大人がするものだから、18歳に選挙権を与えるということは、「ガキの意見」を聞きましょうということでもある。
思慮、分別、経験のない子供の意見を聴いて政策に反映させましょうということだ。
この話には、既視感がある。
若い娘のファッションに関する意見を聞き、その意見に従う母親の姿だ。
ご存知のように、資本主義はまず繊維産業として成立した。ところが、産業として存続するためには、「まだ着れる去年の服」を「今年はもう着れない服に」する必要がある。
ではどうするか。
ここで、若い娘達が利用される。
彼女達は、こう主張する。
「この服は、古い」
繊維産業が彼女らの愚かで、馬鹿げた意見を利用しないはずはない。
バカな娘達の意見は、強力に支持され、誇大に宣伝され、「当然」で「自然」な意見となる。
今、日本の政治が遅ればせにファッション化しつつあるということのようだ。
表面的には、若者のピュアな意見を政治に反映させようとしているように見えるが、明らかにそれには裏がある。
政治をより資本主義的な地盤の上に組み替えようとするということだろう。
誰かが、やけに儲かりそうな話ではある。