合成の誤謬

個人としては、正しいことも全体としてみればまったく間違っている場合を言う。
一人一人が節約すると、個人としては、まじめでよさそうだが、皆が皆節約すると、結果的に物が売れず、売り上げは減り、雇用が失われ、収入が減り、経済が収縮する。
そこで、個人がこの「合成の誤謬」を自覚して、消費を増やせばこうしたデフレスパイラルから脱出できそうな気がしてしまう。
しかし、不安定な収入で、借金を抱えながら、流行の服や車に買いかえてさらに借金を増やそうという気に「普通」の人はなれない。
そこで、「普通」の人は、スキルを上げ、借金を返し、貯金をためて、消費に回すという順番になる。
ところが、これが更なる悲劇を呼ぶ。
そこで、提案である。
借金の多い人には、優先的にお金を融資して、借金は返さ無いという条件で、物を買っていただくようにすることである。
彼らは、すでに借金してまで物を買おうという「利他的」精神に満ちている。
資格としては、申し分ない。
それをみた普通の人は、借金を返すのがバカバカしくなってきっと消費に「走る」のではなかろうか。
こうしてプラスの乗数効果が生まれ、デフレスパイラルは解消する。
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