未練

理屈と感情のハザマで、感情が理屈と上手くバランスされない状態のことだ。
恋愛ではおなじみだが、少し違う角度から考えてみる。

有名な数学の問題らしいのだが、最近知ったので紹介しておく。

テレビのクイズ番組で、蓋のある箱が三つある。
その中の二つには、ティッシュペーパーがそれぞれ入っている。
残りの一つにはダイヤモンドが入っている。
挑戦者は、この箱の中から、ダイヤモンドが入っていると思う箱を一つ選ぶ。
一つ箱を選んだ時点で、箱は開けないで待っている。
そして、司会者は、選ばれなかった二つの箱のうち、ティッシュペーパーが入っている方を選び「ネタ」晴らしをする。つまり、箱を開け、中のティッシュぺーパーを見せる。
ここで、挑戦者は、自分の選んだ箱をキープするか、残った箱とチェンジするかを選択できる

この残る二つの箱の「どちらかに」ダイヤモンドは入っているのだ。
さて、この挑戦者は、今手元に持っている箱をキープするべきかチェンジするべきか?

という問題だ。

私の友人達は、結局、同じことだからといいながら「キープ」する方を選択した。
最初に選んだ箱に、ダイヤモンドが入っていたら、悔しくて夜眠れなくなるのだそうだ。

確かに、残り二つの「どちらか」の箱ににダイヤモンドは入っているのだから、残るは感情の問題ということになる。
チェンジして、外して悔しいがるより、チェンジしないで、外して悔しい方がマシと判断したのだ。
一貫性を大事にしたのだ。

数学的な意味での「正解」は、「チェンジ」することである。
正確に、二倍の確率でダイヤモンドをゲットできる。
実際にやってみると、この数学的「現実」を体感できる。

この問題の面白いところは、数学的に完全に理解した後でも、感情的には「納得」がいかないことだ。

確かにこれは「未練」というにふさわしいと思った。

感情教育」が必要な由縁だろう。