「お手並み拝見」考

最近、気になる言葉に「お手並み拝見」というのがある。
自民は、今回はダメで、民主もダメだと思うが民主政権の「お手並み拝見」というスタンスらしい。
今回の選挙に特徴的なのは、必ずしも「民主」に対する期待が高いわけではないという点だろう。
むしろ積極的支持は、皆無かもしれない。
民主への投票は、「より悪くない方を選ぶべき」だという政治的に極めて成熟した選択を示している。
逆に言えば、民主としては「そこそこ」マニフェストを実現できれば、「合格よ」という評価を得ることが出来そうともいえる。
かなり大きな自由度を与えられているともいえる。
その合格ラインを見極めて、無難に乗り切れば、さらに四年民主政権の寿命は伸びる可能性がある。
こうした「お手並み拝見」というスタンスは、無責任な高みの見物、冷笑的に一見みえるが、どうも「逆」だろう。
むしろ、政党に持続的な緊張感を要求するだろうし、「結果」を出すことを強制する。
それが出来なければ、「バイバイ」ということだ。
従って、「お手並み拝見」派が、増えることは、大した「こと」だと思う。
我々は、ここ二十年で、政治的に成熟したのだと思う。
喜ばしいことだ。