原因不明の難病

原因不明の難病といわれる病気がある。
対症療法以外にこれといった治療法もなく、もちろん原因は皆目わからない。
稀な病気なので患者の数も少なく、研究者もいないし、もちろん研究費など誰も出さない。
あっても、物好きが少しやるだけ。
癌や糖尿病のような社会的にメジャーな病気とはみなされていない。
つまり、商売にならない。
票にならない。
しいて言えば、「不運」としかいいようがない。
この病気に罹ることは、個人的な不幸と社会的に認識される。
つまり見捨てられる。
もちろん当人にも何故こんな病気に罹ってしまったのか思い当たることなどない。
病気は、徐々に進行し「死」に至る。
難病について考えると、明白な「問題」を「問題」にしないという「大問題」が存在することに気が付く。