嫉妬について13

正当な所有者とは誰か?
その所有の由来が不正なものであれば、通常そのものの所有権はない。
例えば、盗品は、それを盗んだ人のものではない。
当然、盗品を誰か別の人が盗んだとしても罪には問われない。
罪に問われるも何も、法的に保護すべき被害というものがそもそも存在しない。
法の支配というものの圏外での出来事だからだ。
この状態が一般化された状態が、戦国時代。
国盗り物語
上がこんな具合なのだから、当然下々のものも影響される。
従って、所有とは、そもそもたまたま手元にある状態が維持できているということ以上の意味はない。
大盗人が、これは俺のものだと主張しているだけというのが、「所有」の起源だ。
「所有」は、その起源で不安定を抱え込んでいるし、その不安定は今も基本的には変わらない。
「嫉妬」するのは自然だし、「嫉妬」されてるのもまた自然だと思う。