作業員の許容被曝線量を250ミリシ-ベルト以上にさらに上げる!

政府は、許容被曝線量を100ミリシーベルトから250ミリシーベルト、そしてさらに上げたいらしい。
世論の動向をみながら、作業員の「命」を天秤にかけようとしている。
また、20キロ圏内を「警戒区域」に指定した。
この二つの事実から言えることは、事態は「収束」に向かって順調に進んでいるということではない。
「緊急事態」に備えて、少なくとも20キロ圏内の「住民」を避難させ、「政治責任の追求」を逃れたいのが本当のところだろう。
その一方で、「緊急事態」=炉心爆発のリスクを抱えながら、「汚染の拡大の阻止」のための「作業」は進めなくてはならない情況である。政治的には、爆発的な事態が起こらない限り、「汚染の拡大に阻止」が最重要課題である。
従って、爆発的な事態が起こらない限り、作業員にはさらなる「過酷」な被曝環境下での作業をさせようとしているのだ。
福島原発事故の実質的な責任を、現場の「作業員」に転嫁しようとしていることは、明白だ。
現場には、「爆発的な事態は起きないあるいは極めて低い」と言いながら作業させ、実際は、「いつでもありうる」として20キロ圏内の住人を強制的に避難させているとしか思えない。
250ミリシーベルトを越えれば、「逃げ出せる」という作業員達の可能性が消えようとしている。

行政の裁量権の範囲を大きく逸脱し、国民の生命を脅かしている。
これは、国家犯罪だ。
弁護士会は、人権侵害として抗議すべきではないか?