諫言と切腹

諫言を行うのは、忠臣である。
忠臣は、君主に絶対服従することが求められる。
しかし、もし君主が「失政」を繰り返し、君主の「命」が危ういと判断したら、「忠臣」は、「君主」守るために自らの「命」を賭して「諫言」をすることになる。
これは見かけとは異なり、「忠」という理念に反しないどころか必須である。
もし「諫言」をしないのであれば、「忠臣」は「太鼓もち」になりさがる。
 「諫言」とは、「忠」という理念の最高到達地点でもある。
そこに、人は並々ならぬ「覚悟」をみるし「ことの重大さ」を認識もするし、その「忠臣」の言葉の真実性を確信し、それが結局「失政」の「修正」を実現させることにもなる。
政治的なフィードバック機構である。
もし「忠臣」がいなければ、周辺に、太鼓もち、おべっか使い、お友達しかいない暗愚な君主は、悲惨な運命を辿ることになる。
 「忠臣」とは、権力の「延命」の最後の「切り札」とさしあたり言えるのだ。