アメリカと銃

アメリカで、銃の乱射による無差別殺人が起こるたびに、銃規制が叫ばれはするのだが、現実には銃の売れ行きが良くなる。銃の乱射事件が銃に対する需要を喚起するという皮肉な結果になる。銃規制どころか、供給過多になりますます銃乱射事件の危険性が増大する。悪循環としかいいようがない。
突飛なようだが、日本の場合豊臣秀吉の1588年の刀狩によって、武士以外の刀は没収された。はるか昔に全国的な民衆の武装解除が実現されたのだ。封建的な身分制維持には必須の政策だろう。
普通の国家にとって、武器の所有を制限することは、権力維持や治安の維持にとって生命線なので、当然といえば当然な政策だ。これにより、戦国時代の終わりが始まる。
民衆の武装という意味で言えば、アメリカは、日本で言えば戦国時代そのものの様相を呈している。
唐突な結論ではあるが、アメリカという統一国家は、実はまだ存在しないのではないか?あの国は、戦国時代から封建制を飛び越え、いきなり資本主義へと接木された国ではないのかと思いつく。