続アメリカと銃

脳の可塑性というのは、新しく神経回路を作る可能性が大人になってもあるという事を示している。学習できることの生物学的根拠でもある。
ただ、新しい神経回路ができることは分かってはいても、それがどういう条件で、どこに、どの程度、どのように回路が構成され、それがどのように機能しているのかは、わかっていない。
既に存在する回路については、ある程度この部位とこの部位が連動しているといった程度の知見が積み上げられている段階だ。
「他人の不幸は蜜の味」という普通の妬みの感情について、東京医科歯科大等のグループが、「妬みの感情には大脳皮質の一部で「前部帯状回」と呼ばれる葛藤や身体的な痛みを処理する脳内部位が関連していることや、妬みの対象の人物に不幸が起こると、心地よい感情や意志決定などにも関わると考えられている「線条体」と呼ばれる部位が活動することが明らかになった。また、妬みに関連する「前部帯状回」の活動が高い人ほど、他人の不幸に対して線条体が強く反応する」
といったことが分かっている。この研究がすすみ、妬みのメカニズムが解明されれば、妬みを脳科学的にコントロールすることができるようになる。妬みのマイナス効果というのが軽減されるか無くすこともできるのかもしれない。妬みがなくなると今度は、副作用もあるかもしれない。
確かに、病的な嫉妬というのもあるので、この治療に応用されるのかもしれない。現状は、この程度わかっているということのようだ。
脳の可塑性について、もっと極端な例は「洗脳」とか「マインドコントロール」と言われるものだろう。根本的に思想、信条、価値観を変えてしまえると言われており、カルトや会社や詐欺などで応用されており社会問題化する。
脅し、情報遮断、飢餓、不眠、隔離、報酬などの組み合わせで「洗脳」する。
しかし、普通に生活していると、人格の変化は非常に難しく「変身」したくても抵抗をするのが普通だろう。そう簡単に人は変わらないように出来ていると思う。
洗脳も時間ともに、剥げ落ちていく場合が多いようだ。