バドミントン

 野球でキャッチャーを女房役に例える。ピッチャーが旦那だ。このカップルが協力して、バッターを騙して空振りさせたり、ゴロやフライを打たせるように仕向けるわけだ。
 キャッチャーの指定するコースにピッチャーは投げるとは限らないが、キャッチャーのひらめきが配球に及ぼす影響は大きい。正捕手の人選は、最重要だ。チームの要でもある。
 バドミントンでは、プレイヤーと相手コートとの間に、敵のプレイヤーが介在しているという風に見れば、野球のピッチャーとバッターとの対決と似た局面と言える。コートはただの守備範囲とかではなく、キャッチャーと同じ重要性があるのだ。それは女房役、女性的な役割であり、コート感覚とは、キャッチャーの適切なリードと同じことでもある。
 このことからも、コートはアニマあるいはグレートマザーとしての性格があるというのは満更うそではない。彼女らとのコミュニケーションがバドミントンを上手くなるためのコツだろう。うまく行かなければ、ぼこぼこにされる。
 ピッチャーやキャッチャーにしか味わえない野球の醍醐味がバドミントンでは、普通に味わえるのはピッチャーになれなかった私にすれば、バドミントンに感謝である。