2009-09-21から1日間の記事一覧

介護について8

ここで唐突ではあるが、「心中」について考える。 この世で果たせない「絶対の愛」を実現する最後の手段としての心中だ。 江戸時代の近松の描く心中は、封建的な規範や秩序を「無視」する。 当然、社会にとってこの「無視」は「危険」なこととして認識される…

介護について7

介護の呪い、あるいは介護に祟られるとしたら、そこには親の無償の愛とそれを受け入れた子がいるといえる。 そこには、愛に包まれた幸福な親子がまず存在する。 まれな、恵まれた、選ばれた人たちといってもいい。 他人が手出しができないのは、ある意味当然…

介護について6

無償の愛といえば、宗教ではおなじみだ。 介護が宗教行為に近づくともいえる。 宗教の源泉にこの延長あるいは解体された家族関係とりわけ介護があるともいえる。 稀だが、介護に成功した人が、悟りを開いたお坊さんに似ているのもそのせいだろう。 「死」が…