介護について3

介護がらみで奇妙なゆがみが存在している。
大きく言えば、家族が解体され、社会化される過渡的現象といえる。
過渡期では、現実の状況と意識の間、言い換えれば、親にしてあげたいと思うことと実際出来ることの間にギャップが生じ、そのギャップが時間とともに拡大する。この拡大したギャップが介護される親も介護する子供も飲み込んでしまう。
それが、介護の悲劇を生む。
ババ抜きゲーム、ラッシャンルーレットと似ている。
みんなでルールを変えればよさそうなものだが、誰もがそれを言い出せない。
それぞれが、既得権益を手放そうとしないものなのだ。
どこかで、「得」だという客観的条件を揃える必要がある。
ここまで言葉をひとつずつ繋いできて、ハタッと思ったことがある。「親孝行」とは、何だろう?
親が子供を育てるのは、「義務」か?
「面倒」を看る、世話を焼くとは。
どうも釈然としない。